ビジネスの場で「大丈夫です」という意味の返事をしたいとき、
どのように表現していますか?
大丈夫です はふさわしくありません。
今回は、「大丈夫です」の敬語表現について、学んでいきましょう。
ひとことで表すと
「問題ございません」
***
・差し支えございません も可
・誘いを断るときは、必要ありません・遠慮いたします 等
詳しい解説
まずは、大丈夫の意味を確認していきましょう。
大丈夫
・丈夫で、しっかりしているさま
・危なげのなく、安心できるさま
ご飯一緒にどうですか。
大丈夫です。
この「大丈夫です」は、OKでしょうか?NGでしょうか?
このように、肯定・否定どちらでも使える曖昧な言葉のため、
ビジネスシーンにはふさわしくありません。
では、「大丈夫です」と答えるシチュエーションごとに、
見ていきましょう。
問題ないとき
日程を提案されたときや、相手から心配されたとき 等
差し支えありません
支障ありません
日程は10月1日でよろしいですか?
はい、問題ありません。
今の時点でわからないことはありますか?
今のところは、問題ございません。
誘いや提案を断るとき
遠慮しておきます
結構です(*)
レジ袋は必要ですか?
いいえ、必要ありません。
ご飯一緒にどうですか。
先約があるため、遠慮しておきます。
*結構です について、補足します。
「結構です」だけの場合、冷たく突き放すような印象を与え、
相手に失礼な思いをさせる可能性があります。
了解したとき
何かを依頼されたとき 等
かしこまりました
◯◯の件、日程変更をお願いしたいのですが、大丈夫でしょうか。
承知しました。
詳しく知りたい人は、合わせて読んでみてください。
問題ございません が丁寧
・ございます → ある の丁寧な表現(+否定)
敬意としては、
問題ありません < 問題ございません
問題ございませんでしょうか。
ございます → ある の丁寧な表現(+否定)
でしょうか → だろうか の丁寧な表現
丁寧な表現が2回続くため、二重敬語にあたり誤用です。
例文・類語
「問題ございません」の言い換え表現について、見ていきましょう。
差し支えございません
都合の悪いことはない、進行の妨げになるものはないという意味
お願いや質問に対して、OKという返事をするときに使えます。
支障はございません
特に問題ない、進行の妨げとなるものはないという意味
心配には及びません
言葉のとおり、心配する必要がないという意味
心配しなくてよいと、相手を安心させるときに使います。
ご心配には及びません。期日までに行います。
+α 「構いません」について、補足します。
構わない
気にしない・かかわらない・差し支えない
積極的に歓迎はしないものの、特に文句はいわないという、
消極的な許可のニュアンスがあります。
つまり上司には使うことはNGです。
まとめ
今回は、「大丈夫です」の敬語表現について見てきました。
状況に合わせて、言い換えるようにしていきたいですね。
参考文献:
広辞苑第6版、明鏡国語辞典