「お」「ご」を付ける?付けない?ポイント

 

「お仕事・お手紙・ご相談・ご丁寧」

日々生活していると、仕事やプライベートにかかわらず、
“お” や “ご” が付く言葉を使うことや、耳にすることがあると思います。 

この言葉には、“お” や “ご” を付けてもいいのか、
それとも間違っているのか、と悩むことはありませんか?

何でも付けると、かえって失礼にあたることもあるのです。

今回は、“お” “ご”を付けることについて、見ていきましょう。

 

ひとことで表すと

「お」「ご」を付けることについて
美化語 (上品にする言葉)の役割

***

尊敬・謙譲として使っている場合
例:ご連絡があった。/ ご連絡を差し上げる。

***

<注意点>
外来語には付けない(NG:おビール)
・付けすぎると、かえって失礼にあたることもある

 

詳しい解説

まずは、美化語について、確認しましょう。

美化語とは

・読み方:びかご
・表現をより美しく、上品にするための言葉

美化語には、大きく3つの種類があります。

    • 「お」を付ける
      例:お体・お金・お化粧・お財布・お酒・お食事・お電話
    • 「ご」を付ける
      例:ごあいさつ・ご意見・ご希望・ご参加・ご相談・ごゆっくり
    • 言い換える
      うまい → おいしい、めし → ごはん、腹 → おなか

    美化語は、敬語には数えません
    よって以下の表現は、二重敬語にはあたりません。

    ***

    例:どうぞごゆっくりお過ごしください。

    使い分け

    普段私たちは、尊敬語・謙譲語・美化語を、
    文脈によって自然と使い分けています。

     

    ⑴ 先方からご連絡がありました。(尊敬)
    ⑵ 先方へご連絡いたします。(謙譲)


    “連絡” という単語について、

    ⑴ は先方に対して敬い、⑵ はへりくだっています。

    実は、美化語ではなく、敬意を示しているのです。

     

    ***

    付けすぎには注意

    これらの言葉を見て、どう感じますか?

    おビール・おタバコ・お地味・お打ち合わせ

    なんとなく、違和感がある人もいるかもしれませんね。

    “お” を付けることで、丁寧に扱っているように見えますが、
    相手との距離間があり、かえって失礼と感じてしまうこともあるのです。

     

    上品・丁寧に見えるとはいえ、
    どんな言葉にも、“お” “ご” を付けず、バランスを見ましょう。

    ***

    付けないルール

    外来語には、“お” をつけないというルールがあります。

    ***

    NG:おコーヒー・おビール

    ***

    ちなみに、日本語か外来語か、区別しにくい単語は、
    “お” を付けてもOKのようです。

    許容範囲:おタバコ・おズボン

     

    ***

    まとめ

    今回は、“お” “ご” を付けることについて、見てきました。

    丁寧に見えますが、使いすぎには注意しましょう。

    最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

     

     

    参考文献:
    広辞苑第6版、明鏡国語辞典
    類語例解辞典

     

     

    こちらの記事も読まれています。