●更新日:2023/05/15
社会人になると、ご指導ご鞭撻” を見聞きする
機会が増えると思います。
読み方や意味、きちんと理解していますか?
いざというとき、適切な相手とシチュエーションで使いたいですよね。
今回は「ご指導ご鞭撻」について、学んでいきましょう。
ひとことで表すと
・読み方:ごしどう ごべんたつ
・意味:遠慮なく厳しく教えてください
*今後も関係が続く場合に用いる
詳しい解説
まずは、指導と鞭撻 の意味を見ていきましょう。
指導
知識・技術などを習得できるよう、目的に向かって教え導くこと
鞭撻 (べんたつ)
・ムチで打ってこらしめること
・努力するよう強く励ますこと
鞭と撻の意味
あまり使わない漢字なので、それぞれの意味も見てみます。
鞭(べん)
ムチ。牛などをむち打って、人の都合の良いように動かす、革のムチの意味。
撻(たつ)
むち打つ。むち打つときの音を表す擬態語。
「ご鞭撻」は、“ビシバシ鍛えてください”を
丁寧な表現にした形と、捉えてもよいでしょう。
よって、ご指導ご鞭撻 は、
“遠慮なく厳しく教えてください” という意味です。
目上の人や上司に対して、
自分や身内への教えをお願いするときに使います。
“これからもよろしくお願いします”というニュアンスがあるため、
今後も関係が続く場合に、使いましょう。
使うシチュエーション
ビジネスでは、新しい部署に配属されたときや
新しい取引先への挨拶で、主に用いられます。
また結婚式や式典など、宴席のスピーチでも見られる表現です。
芸能人が結婚を報告するときの文面でも、見かけますよね。
例文・類語
実際に使われている表現を見てみましょう。
・ご指導ご鞭撻賜りますようお願い申し上げます。
・ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
・今後ともご指導ご鞭撻をお願いいたします。
ご指導ご鞭撻の類語
言い換えるときは、以下のような言葉があります。
・ご教示ください。
・ご教授ください。
・ご指導ください。
・ご指南ください。
教示
教え示すこと
教授
学問・技術・技能などを教えること
指南
武芸などを教え導くこと (指南車が方向を示して導くことにちなむ)
具体的な内容を教えてほしいときは、これらの言葉を使うと、
相手に気持ちが伝わりやすいかもしれませんね。
また、ご教授・ご教示については、以下にまとめているので、
合わせて読んでみてください。
まとめ
今回は、「ご指導ご鞭撻」について見てきました。
状況に合わせて、類語にするかどうかも考慮して、使っていきたいですね。
参考文献:
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典
・新漢語林
・大人の語彙力が使える順できちんと身につく本