間違いやすい「伺ってください」正しい表現と使い方
●更新日:2023/07/08
・受付で伺ってください
聞いてほしい を敬語にする場合、
「伺ってください」は、間違った表現です。
今回は、間違いやすい敬語のひとつである
「伺ってください」について、見ていきましょう。
 
***

ひとことで表すと

× 受付で伺ってください
◯ 受付でお尋ねください
◯ 受付でお聞きください
*
・伺う → 謙譲語
・お尋ねする・お聞きする → 尊敬語

詳しい解説

尋ねる の尊敬語・謙譲語

(例)
・受付で聞いてください
・何か質問がありましたら、遠慮なく聞いてください
これらを尊敬表現にするとき、
「伺う」を使うのは間違いです。
× 伺ってください
× お伺いください
◯ お尋ねください
◯ お聞きください
伺う(うかがう)は、聞く・尋ねる の謙譲語。
ちなみに、尋ねる と 聞く では、
尋ねる の方が、やや改まった言い方です。
相手の行為に対しては、尊敬語を使う必要があります。
謙譲語である 伺う は使えません。
そのため、
伺ってください・お伺いください は誤用です。
通常 尊敬語 謙譲語
聞く お聞きになる
お聞きする
伺う
尋ねる お尋ねになる
お聞きになる
伺う
お聞きする
お尋ねする
***
尊敬語は、お聞きになる・お尋ねになる です。
聞く  +  ください
尋ねる + ください を尊敬語の形にすると、
お聞きになってくださいお尋ねになってください が正解。
お聞きください・お尋ねください は、省略した形です。
敬意は少し下がりますが、問題ありません。
***

伺う の使い方

伺う は、聞く・尋ねる の謙譲語なので、
自分の行為に対して使います。
(例)
・1点伺いたいことがございます
・その件について伺っております
もちろん、同じ謙譲語である
お聞きする・お尋ねする を使ってもOK。
◯ 1点伺いたいことがございます
◯ 1点お尋ねしたいことがございます
◯ 1点お聞きしたいことがございます
***

まとめ

今回は「伺ってください」について、見てきました。
謙譲語は、自分の行為に対して使うもの。
わかっていても、間違ってしまうこともあるので、
注意していきたいですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

参考文献
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典
・「言いたいこと」から引ける敬語辞典
・できる人が使っている大人の語彙力&モノの言い方

 

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