相手からのお誘いや提案等に対して、
どうしても、断らなければいけないときがありますよね。
できる限り角が立たないように、伝えたいとは思いますが、
なかなか難しいものです。
今回は、断るときのポイントや例文を見ながら、学んでいきましょう。
ひとことで表すと
例:申し訳ございませんが / せっかくのお誘いですが 等
(2) 〜できません ではなく、〜しかねます
例:できかねます / わかりかねます
(3) お断り(ご辞退)いたします < お断り(ご辞退)申し上げます
詳しい解説
相手に対して断ることは、誰しも言いにくいものです。
角が立たないように、相手へ配慮しながら伝えるためのポイントを見ていきましょう。
断る・遠慮・辞退のちがい
相手からの要求や依頼・提案などに、応じられないとき、
断る・遠慮・辞退というワードを使うことも多いです。
丁寧な表現にするためには、謙譲語にして使うとよいでしょう。
・申し訳ございませんが、今回は遠慮させていただきます。
・せっかくのお誘いですが、お断りいたします。
・身に余るお話ですが、ご辞退いたします。
お断りいたします < お断り申し上げます
ご辞退いたします < ご辞退申し上げます
例文では分かりにくいですが、それぞれ以下のような意味があります。
断る
意味:相手からの要求や依頼・提案などに、応じられないことを伝える
遠慮
意味:断る・やめること等を遠回しに伝える
辞退
意味:相手の勧めや与えられた権利等について、受けられないとして引き下がる
このなかでは、遠慮 が一番差し障りのない言葉だと思います。
相手の内容やニュアンスによって、使い分けられるといいですね。
クッション言葉を使う
クッション言葉
相手に対して、依頼・反論・断るとき等、内容の前に添える言葉
そのまま伝えると角が立ちそうな表現を、やわらかく伝える効果があります。
クッション言葉を上手に使うことで、
相手への気遣いや配慮を添える、というイメージです。
「申し訳ございません」で締めたいときは、以下のような言葉を、前に添えると◯
お力になれず
お役に立てず
ご期待に沿えず
ご要望に沿えず
〜しかねます
はっきりと伝えることを避けたい場合、
「〜しかねます」を使うことで、遠回しに断ることが可能です。
し兼ねる
〜しにくい・難しい という意味
・ご要望に沿いかねます。
・できかねます。
・わかりかねます。
あいにく / 残念ながら
あいにく(生憎)
物事が予想通りに進まず、残念だという気持ち
どうしても断るしか方法がなく、自分の残念な気持ちを伝えたいときに◯ 。
クッション言葉については、以下にも書いていますので、
合わせて読んでみてください。
まとめ
今回は、断るときの表現ついて見てきました。
内容や状況に応じて、使い分けられるようにしたいですね。
参考文献:
広辞苑第6版、明鏡国語辞典
「言いたいこと」から引ける敬語辞典
できる人が使っている大人の語彙力&モノの言い方