●更新日:2023/07/16
・山田様でございますね
・山田様でいらっしゃいますね
相手の名前を確認するときの表現ですが、
敬語として、どちらが正しいでしょうか?
今回は「でございますね」について、
見ていきましょう。
***
ひとことで表すと
◯ [尊敬語] 山田様でいらっしゃいますね
△ [丁寧語] 山田様でございますね
△ [丁寧語] 山田様でございますね
詳しい解説
ございます の意味
ございます
・動詞「有る」の丁寧な表現
(例) ここにある・質問がある
・「(て)ある」「(で)ある」「(に)ある」の丁寧な表現
(例) こちらに用意してございます
あります を丁寧にするときは、
ございます ということができます。
ございます ということができます。
(例)
・こちらにございます
・一点確認したいことがございます
***
「ございます」は丁寧語
もともと「です」は、
「でございます」が変化したもの。
現在では、より丁寧に伝えたいときに使うことが多いです。
(例)
・私は山田でございます
・おっしゃる通りでございます
そのため、相手の名前を確認する場合、
「〜様でございますね」とするのは、
丁寧語として考えると間違いではありません。
[丁寧語] 山田様でございますね
尊敬語は「いらっしゃる」
動詞 | 尊敬語 | 丁寧語 |
ある | いらっしゃる おられる おありになる |
あります ございます |
「いらっしゃる」「あられる」は、人がその状態でいる
という意味で使います。
あられる に対して、違和感を持つ人もいますが、
古風な言い方であって、正しい敬語です。
(例)
・山田様は社長でいらっしゃいます
・ご健康であられる
つまり、相手に対して尊敬語を使う場合は、
通常「いらっしゃいます」にします。
- ございます → 丁寧語
- いらっしゃいます → 尊敬語
ビジネスシーンでは、
より相手を立てる尊敬語の方がよいでしょう。
ちなみに、「おありになる」は、
持っている・備わっている という意味で使います。
(例) 専門知識がおありになる
***
まとめ
今回は「でございますね」について、見てきました。
「ございます」は敬語としては問題ありません。
ですが、ビジネスシーンで、相手に使う場合には、
尊敬語の「でいらっしゃいます」を使うようにしたいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考文献
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典
・類語例解辞典
・「言いたいこと」から引ける敬語辞典