●更新日:2023/05/15
「〜ですので」という表現を使ったことはありますか?
丁寧に見えますが、実は、書き言葉にはふさわしくないのです。
今回は、「ですので」などの接続語について、見ていきましょう。
ひとことで表すと
・書き言葉に使用OK
・文の始め・・◯
「なので・ですので」
・主に話し言葉で使用する
・文の始め・・×
<共通>
順接を表す接続語
→ 前の文に原因や理由の内容、後ろの文に結果や結論
詳しい解説
まずは、接続語について、確認しましょう。
接続語
文と文を結びつけ、前後の事柄がどのような関係かを示す語
接続語には、大きく分けて、接続詞と接続助詞があります。
接続詞
前後の単語や文を、結びつけるはたらきをする単語
文法上では、活用しない単語である自立語のことを指します。
接続助詞
助詞によって、前後の単語や文を結びつけるはたらきをする。
(例)
昨日は、ケーキとプリンを食べた。
たくさん練習をしたが、本番で失敗してしまった。
文の頭で使うことができるのは、接続詞だけです。
だから・ですから
前の文に原因や理由などを示す内容、後ろの文に結果や結論がくるときに使います。
これを、順接といいます。
・だから・・接続詞
・ですから・・接続詞
だから の丁寧な表現
なので・ですので
だから・ですから と同じく、順接で使う表現です。
・な・・助動詞「だ」 → “な” に変化した形
・ので・・順接の接続助詞
ですので = です + ので
・です・・助動詞 “だ”の丁寧な言い方
・ので・・順接の接続助詞
なので・ですので 両方とも、接続詞(活用しない自立語)ではありません。
つまり、文のはじめに使うことはできないのです。
また、主に話し言葉で使うことを覚えておきましょう。
順接については、以下で詳しく解説しています。
合わせて読んでみてください。
例文・類語
ここまでの内容をまとめると、以下のとおりです。
通常 | 丁寧な表現 | 文の始め |
だから | ですから | ◯ |
なので | ですので | × |
これを踏まえて、例文を見てみましょう。
◯ 今日は良い天気だから、散歩をしましょう。
◯ 今日は良い天気です。だから、散歩をしましょう。***◯ 今日は良い天気ですから、散歩をしましょう。
◯ 今日は良い天気です。ですから、散歩をしましょう。
◯ 今日は良い天気なので、散歩をしましょう。
× 今日は良い天気です。なので、散歩をしましょう。***◯ 今日は良い天気ですので、散歩をしましょう。
× 今日は良い天気です。ですので、散歩をしましょう。
まとめ
今回は「ですので」など、順接の接続語について見てきました。
話し言葉・書き言葉、敬語、それぞれに合った表現を使っていきましょう。
参考文献:
広辞苑第6版、明鏡国語辞典