普段私たちは、挨拶をしますよね。
“ おはよう・こんにちは・こんばんは・さようなら ”
実は、どれも略語なんです。
今回は、挨拶の正式名称について、
見ていきましょう。
ひとことで表すと
普段使っている挨拶は、後ろの部分が省略されたもの
現代の挨拶 | 元々の表現 |
おはよう | お早くから、ご苦労様です |
こんにちは | 今日は(こんにちは)、お元気ですか |
こんばんは | 今晩は、良い夜ですね |
さようなら | 左様ならば、失礼します |
詳しい解説
おはよう
「おはよう」は、朝に用いる挨拶で、
英語では Good morning. ですね。
丁寧な「おはようございます」を簡略した表現で、
「お早く」の音便。
発音しやすいように、単語の一部の発音が変わる現象
(例) 知りて → 知って、早く → 早う
お早くから、ご苦労様です。
元々は、朝から働く人に対する労いの挨拶で、
後ろの部分が省略されました。
こんにちは
「こんにちは」は、昼間、人に会うときや訪問するときの使う挨拶。
英語では、Good afternoon. ですね。
・今日は(こんにちは)、お元気ですか。
・今日は(こんにちは)、ご機嫌いかがですか。
・今日は(こんにちは)、良い天気ですね。
これらの、後ろの部分が省略された表現です。
元々は、午後に初めて会う人の体調や心境を伺う言葉でした。
英語の How are you? と似た表現だとわかります。
由来から見るとわかる通り、助詞が残った形なので、
こんにちわ は誤り。
こんばんは
夜、人に会うときや訪問するときの使う挨拶。
英語では、Good evening. ですね。
・今晩は、穏やかな夜ですね。
・今晩は、良い夜ですね。
さようなら
別れるときの挨拶で、英語では、Good bye. ですね。
元々は、以下のような表現で、後ろの部分が省略され、
接続詞だった「左様(さよう)ならば」が残った形です。
左様ならば、これにて失礼。 = それならば、これにて失礼します。
「さようなら」は、地位や年齢にかかわらず使うことができます。
しかし、「さよなら」は、目上の人には使えないので、注意しましょう。
まとめ
今回は、挨拶の正式名称について見てきました。
元々は、その時の状況も伝えていたんですね。
挨拶するときは、そんな気持ちも込めて伝えたいなと思いました。
参考文献
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典
・類語例解辞典