“さっきまでランチ食べてた”
この表現に違和感はありますか?
正しくは “食べていた”ですね。これを「い抜き言葉」といいます。
若者の間で見られる誤用表現のひとつです。
今回は、「い抜き言葉」について、学んでいきましょう。
ひとことで表すと
“〜している” が正しい形だが、い を抜いて “〜してる” にしたもの
<状況>
・誤用だが、話し言葉やSNSで見られることが多い
・ビジネスの場では避けて、“〜している” にする
詳しい解説
それでは、確認していきましょう。
「い抜き言葉」とは
“〜している” が正しい形だが、い を抜いて “〜してる” にした表現のこと。
い を抜いても意味は伝わりますが、誤用です。
主に話し言葉でよく見られ、少々くだけた印象を与えます。
またSNSやチャットなど、友人や親しい人とのコミュニケーションでは、
文章にしても許容範囲かもしれませんが、
ビジネスやフォーマルな場所での文章では、避けましょう。
本来の言葉 | い抜き言葉 |
思っている | 思ってる |
着ている | 着てる |
話している | 話してる |
読んでいる | 読んでる |
動詞だけではなく、文章でも見られます。
本来の文章 | い抜き言葉 |
お世話になっています | お世話になってます |
感謝しています | 感謝してます |
対応しています | 対応してます |
余談ですが、“〜している” 以外でも「い抜き言葉」があります。
本来の文章 | い抜き言葉 |
このカレー、うまい! | このカレー、うまっ! |
今日、寒い。 | 今日、寒っ。 |
このデザイン、きれい。 | このデザイン、きれー。 |
主に、〜い で終わる形容詞ですね。
例文のように、最後に “っ” や “―” が付くこともあります。
“い”を抜いても、意味は伝わります。
あざとかわいい → あざとい + かわいい
これもある意味では、い抜き言葉かもしれません。
キャッチコピーや略して表現するときに、あえて使うことも多いです。
例文・類語
い抜き言葉かどうか見分けるポイントは、
“おります” に言い換えられるかどうかを、確認することです。
× お世話になってます。
◯ お世話になっています。
◯ お世話になっております。
× 本日は休んでます。
◯ 本日は休んでいます。
◯ 本日は休んでおります。
素直に、 “います” に変換してもいいですが、
“おります” に言い換えられると、覚えておくとよいでしょう。
まとめ
今回は、「い抜き言葉」について見てきましたが、いかがでしたか?
無意識に“い”を抜いて使っているかもしれませんね。
ビジネスで書くときは、特に注意しましょう。