いただき・くださり はどっちが正しい?簡単に解説

 

 

相手からアドバイスを受けて、お礼を伝えるとき、
どちらを使いますか?

「教えてくださり、ありがとうございます」

「教えていただき、ありがとうございます」

 

両方とも見聞きする表現なので、
今回は、違いや使うときのポイントを、学んでいきましょう

 

ひとことで表すと

くださり → <尊敬> 相手が(主体的に)何かをしてくれたとき
いただき → <謙譲> 自分がお願いして、何をしてもらったとき

***

(例)
ご参加くださり、ありがとうございます。
ご参加いただき、ありがとうございます。

 

詳しい解説

まず、どちらも間違いではなく、正しい表現です。

尊敬語
お〜くださる / ご〜くださる

***

謙譲語
お〜いただく / ご〜いただく

 

ご参加くださり、ありがとうございます。
ご参加いただき、ありがとうございます。


明確に使い分ける必要はないとされていますが、
実は感謝するポイントが異なるので、それぞれ解説します。

 

ご参加くださり

  • くださる・・くれる の尊敬語
    相手が参加してくれたことに対して、感謝をしています。
  • くださり → 相手が(主体的に)何かをしてくれたとき


ご参加いただき

  • いただく・・もらう の謙譲語
    自分の誘いを受けて、参加してくれたことに対して、感謝をしています。
  • いただき → 自分がお願いして、何をしてもらったとき

 

例文・類語

 

教えてくださり、ありがとうございます。
教えていただき、ありがとうございます。


教えてくださり

相手が主体的に、(厚意で)教えてくれたという状況で、
使うほうが望ましいです。

 

教えていただき
自分が教えてほしいとお願いして、相手が教えてくれたという状況で、
使うとよいでしょう。

 

上司や先輩などに対して、アドバイスをお願いしたときは、
“教えていただき” にすると、よい印象を与えやすいと思います。

 

補足ですが、よくある間違いを見ておきましょう。

× お(ご)〜してくださる
× お(ご)〜していただく

 

× 注意してください。
◯ ご注意ください。
◯ 注意してください。

 

× 案内していただけますか。
◯ ご案内いただけますか。
◯ 案内していただけますか。

 

お〜する / ご〜する は、自分の行為に対して使う謙譲表現なので、
”〜して” を加えるのは誤用です。


ありがとうございます 伝えるときは、問題ないと思いますが、

別の表現をするときに、時々見かけます。

使うときは注意してくださいね。

まとめ

今回は、くださり・いただき の違いについて見てきました。

いつでも“いただき”にせず、
状況に応じて、“くださり”も使うとよいですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

参考文献:
広辞苑第6版、明鏡国語辞典
「言いたいこと」から引ける敬語辞典
できる人が使っている大人の語彙力&モノの言い方

 

 

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