錠・包
薬の数え方は、これだけではありません。
知らず知らずに使っていますが、他にもあるのです。
今回は、薬の数え方について、
見ていきましょう。
ひとことで表すと
錠・・粒状の飲み薬
包・・粉薬の包み
丸・・粒のなかでも丸い薬
貼・・紙に包んだ粉薬
服・・1回ごとに飲むように分けた薬
詳しい解説
私たち日本人は、無意識に使い分けていますが、
薬には、数え方がたくさんあります。
ひとつずつ簡単に説明します。
「錠」は
タブレットやカプセルに入った粒状の飲み薬・錠剤を数えるときに使います。
読み方:じょう
ちなみに、
坐薬は、飲み薬と間違えないように
「個」を書かれているものが多いです。
「包」は、粉薬の包みを数えるときに使います。
読み方:ほう
「丸」は、百草丸や正露丸のように、
粒のなかでも丸い薬を指します。
読み方:がん
練り合わせた薬物を丸めて作ったものです。
1回ごとに飲むように分けた薬については、「服」です。
粉薬と似た包みに入れるため、
“一包化”された薬とも呼ばれます。
1杯だけお茶を飲む、
あるいは、1本だけタバコを吸うというときに、
「一服する」といいますよね。
この理由について、「服」は、
薬やタバコ・お茶を飲む回数 を数える言葉だから。
「貼」という数え方は、
最近あまり聞かないかもしれませんが、
紙に包んだ散薬に使います。
読み方:ちょう
散薬とは、粉薬のことです。
ちなみに、サプリメントは粒状ですが、
数えるときは、錠と粒のどちらでしょうか?
正解は、「粒」です。
パッケージを見ると、
「錠」ではなく、「粒」あるいは「個」と書かれています。
1日3粒を目安にお召し上がりください
錠 ではない理由は、
サプリメントは、栄養補助食品だから。
薬事法において、
医薬品以外の食品について、医薬品と誤解するような表現をすることは
禁止されています。
栄養補助食品は、医薬品以外の食品にあたるのです。
医薬品・医薬部外品・化粧品・医療用具について、
その品質・有効性・安全性の確保のために、
必要な規制を行うことを目的とした法律
薬のように効果があるとは書けないため、
「粒」と書いて区別していると、知っておけばよいでしょう。
まとめ
今回は、薬の数え方について見てきました。
“一服する”の意味については、
初めて知った人も多いのではないでしょうか。
参考文献
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典
・日本人が無意識に使う日本語が難しすぎる!