相づちを打つとき、「なるほど」は便利な言葉ですよね。
使い勝手がよく、ビジネス上でもよく聞きますが、
実は、目上の人には失礼な表現なのです。
今回は、ビジネスで使える「なるほど」の言い換え表現について、
見ていきましょう。
ひとことで表すと
・相手の言葉を評価した上で、同意・納得するという意味
・上から目線で偉そうにみえる
・“なるほどですね” は誤用
<ビジネスシーンでの言い換え例>
・はい
・おっしゃる通りです
・理解できました
詳しい解説
なるほど の意味
・合点がいったときに発する語
・相手の話に、相づちを打つときに発する語
これまで自分では気付くことができなかったことを、
相手から教えてもらうことで、同意・納得する気持ちを表します。
なるほど が失礼な理由
実は「なるほど」は、
以下のような流れで、発している言葉なのです。
↓
「確かに」「その通りだ」と、同意・納得する
評価をする時点で、上から目線ですよね。
というわけで、目上の人には失礼にあたってしまうのです。
誤用!なるほどですね
時々ビジネスシーンで
「なるほどですね」を聞いたことはありませんか?
なるほど は、敬語ではありません。
だから “ですね” を付けて、
丁寧さを出しているのだと思います。
しかし、残念ながら、
“ですね” を付けても敬語にはなりません。
なるほど は感嘆詞のため、
「なるほどですね」は、日本語の文法としても誤用です。
・感動や応答・呼びかけを表す語
・単独で文になれるが、主語にも修飾語にもならない
・別名:感動詞
*
(例) ああ・まあ・はい・いいえ・おはよう・さようなら
ビジネスでの言い換え表現
目上の人には失礼にあたる「なるほど」。
「なるほどですね」は丁寧どころか、誤用です。
ビジネスシーンで使える言い換え表現を知りましょう。
<相づち>
・はい
・そういうことですね
・左様でございますか
・はい、かしこまりました
・はい、承知しました
<同意>
・おっしゃる通りです
・おっしゃる通りだと思います
・私もそう思います
<理解>
・理解できました
・勉強になりました
まとめ
今回は、「なるほど」の言い換え表現について見てきました。
万能な表現ですが、目上の人には失礼にあたるので、避けましょう。
ビジネスシーンでは、
状況に応じて、言い換えることができるようにしたいですね。
参考文献
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典
・類語例解辞典
・できる人が使っている大人の語彙力&モノの言い方