「承知しました」は誰にでもOK?正しい使い方

●更新日:2023/07/02

「承知しました」は、主に仕事の場で、
口頭でもメールでも使うことが多い表現です。

他にも「かしこまりました」、「了承しました」、「了解しました」など
似たような表現があります。

その中でも、一番丁寧に聞こえるという理由で、
「承知しました」を使っていませんか?

今回は、それぞれの違いと使う状況について、見ていきましょう。

 

ひとことで表すと

上司・取引先 → 「承知いたしました」 「かしこまりました」
同僚・部下  → 「承知しました」 「了承しました」 「了解しました」 もOK

【状況】
(要求や依頼を受けて)わかりました」という場合に使うが、「(内容を)理解しました」という意味でも見られる

 

詳しい解説

まずは、「承知する」「了解する」「了承する」の違いをおさえましょう。

承知する

「承知する」の意味
1 相手の依頼・希望・命令などを聞き入れること
2 くわしい内容や事情をよくわかっていること (例:無理を承知でお願いする)
3 (-しないの形で) 許すこと、とがめずに見逃すこと(例:次は承知しないぞ)


以上の意味から、
1の“相手の内容を理解して引きうける” というニュアンスで捉えると良さそうです。

また、引き受けるという意味がない“(内容が)わかった”というケースでも、
最も丁寧な敬語として使われます。

 

ちなみに、「かしこまりました」は、
命令・依頼などをつつしんで受ける意味を表す、最も丁寧な言い方。
「承知する」と同様に “わかった” というケースでもOKです。

 

了承する

「了承する」の意味
・事情を理解し、それでよしとすること

それでOK”と伝えたいときにピッタリです。
また、相手に対して。“理解して受け入れてください”と意味でも使われます。

 

了解する

「了解する」の意味
・物事の意味・内容・事情などを理解すること
・理解した上で承認すること
*

本来「わかった」の意味を伝えたいだけであれば、
「了解いたしました」で、充分丁寧で問題ない表現なのです。

しかし、最近は一般的にやや事務的で好ましくないと受け取られることが多いため、
上司や取引先へは避けるほうが良いでしょう。

例文・類語

(上司) 書類の作成をお願いできるかな。
(自分) 承知いたしました。


これは、書類の作成をするという内容を理解して、自分が引き受けることを伝えるケースです。
よって、「承知しました」 or「かしこまりました」が◎。
*

丁寧語の “承知しました”よりも、
謙譲語の “承知いたしました
” の方が、より丁寧な印象を与えます。

*

・先日の提案の件、了承いたしました。
・悪天候の場合はイベントが延期になる可能性があります。予めご了承ください。


「了承」を伝える主なケースは、
自分が “それでOK”と伝えたい場合、
アナウンス等で見かける “理解して受け入れてね” の意味を伝えるときです。

まとめ

今回は、「承知しました」と似たような言葉の違いについて見てきました。

「かしこまりました」、「了承いたしました」、「了解いたしました」
それぞれ適切な場面で使えると、スマートに伝わると思います。

今日からちょっと意識して使っていきたいですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

参考文献
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典、
・言いたいこと」から引ける敬語辞典

 

 

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