●更新日:2023/06/24
A.こぢんまりとしたお店
B.こじんまりとしたお店
どちらが正しいでしょうか。
A.こぢんまりとしたお店 と答えた人が多いかもしれません。
“こぢんまり”は正解です。
しかし“こじんまり”も
あながち間違いといえない理由があります。
今回は「こぢんまり」について、
見ていきましょう。
ひとことで表すと
・語源説によって、こぢんまり・こじんまり に分かれる
・文化庁では「こぢんまり」と発表
・こぢんまり が多数派で一般的
詳しい解説
こぢんまり の意味
こぢんまり
意味:小さいなりに、よくまとまって落ち着いているさま
本来の意味では、褒め言葉で、プラスのイメージです。
しかし、“小さい”という印象が先行するからか、
ネガティブな印象を抱く人もいます。
こぢんまり と こじんまり のどっちが正解かについては、
語源説によって分かれます。
こぢんまり派
こぢんまり = こ + ちんまり (小ちんまり)
意味:小さくまとまっているさま
こ が接頭語で、ちんまり の意味を添える役割をしています。
1986年に文化庁が発表した「現代仮名遣い」では、
書かれているのは、「こぢんまり」。
そのため、多数派で一般的な仮名遣いとしては、
「こぢんまり」なのです。
こじんまり派
少数派である「こじんまり」について、説明します。
現代では“ぢ ” と “じ” が同じ発音のため、
混同による誤用といわれることも多いです。
しかし、こじんまり が正しいとされる語源もあります。
こじんまり = こしまり(小締まり)
こしまり が転じて、こじんまり になったという説です。
よって、こじんまり も許容というポジション。
語源説があるものの、
文化庁では こぢんまり と書かれていることから、
間違いと捉える人も多いです。
そのため「こぢんまり」と書くほうが無難でしょう。
まとめ
今回は、「こぢんまり」について、見てきました。
実は、私もつい最近まで“こじんまり”と書いていました。
語源説があるとはいえ、誤解のないように、
一般的な仮名遣いを使っていきたいですね。
参考文献
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典
・続弾!問題な日本語
・文化庁「現代仮名遣い」