●更新日:2023/07/14
・ケーキとかアイスとかのスイーツが好き
・東京では、浅草とか行ったよ
・朝からステーキとか食べられないよ
*
普段何気なく使っている “とか”。
普段何気なく使っている “とか”。
3つの例文、どれも最近見聞きしますが、
すべて正しい使い方なのでしょうか。
今回は「とか」について、
見ていきましょう。
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ひとことで表すと
「とか」
【本来】2つ以上の並列で使う
*
【近年の傾向】
・1つの例をあげて、他を略してぼかす
・強調のような役割で使う人もいるが、正しくない
【本来】2つ以上の並列で使う
*
【近年の傾向】
・1つの例をあげて、他を略してぼかす
・強調のような役割で使う人もいるが、正しくない
詳しい解説
とか の意味
とか
・同類の物事をいくつか例として示す
(例) ラーメンとかカレーとかのご飯が好き
*
・言う・聞くなどを伴う、不確かな伝聞や想像を表す
(例) 先日結婚したとか
彼は風邪を引いたとかで欠席です
*
本来、並列として用いる場合、
野球とかサッカーとかテニスとかのスポーツをする
のように、2つ以上の事柄を例にあげます。
最後の例示の後ろには、付けないこともあります。
地位とかお金には関心がありません
また、以下のように
“〜とか、〜など” の形も正しい使い方です。
桜とかチューリップなどが咲き始めた
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最近の とか
(例1) ジュースとか飲みますか?
あれ?並列なのに、1個しか例示していない…?
その通りです。
これは近年、よく見聞きする“とか”の使い方の一つ。
本来は、2個以上の事柄をあげるときに使いますが、
1個だけあげて、他を略す人も多いです。
日本語は、断定した言い方を避ける傾向があります。
この とか も、物事を特定させずに、
ぼかして、他をほのめかす言い方です。
違和感を覚える人も多いですが、
広辞苑などの辞書にも、近年の傾向として書かれているため、
あながち誤用とは言えなくなってきています。
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(例2) 夜中から勉強とかできないよ
夜遅くに仕事が終わって、疲れてクタクタな状態で勉強に励む……
なかなか誰にでもできることではないと思います。
これも近年、10〜20代を中心に見られる使い方ですが、
違和感がありませんか?
なぜなら、例をあげているのでも
断定した言い方を避けて、ぼかしているわけでもないから。
ある意味、強調しているような印象を受けます。
この使い方は、誤用と捉える人も多いです。
正しいとはいえないので、
特にビジネスシーンでは使わない方が無難でしょう。
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まとめ
今回は「とか」について、見てきました。
マナーとか敬語とか難しいですが、
違和感のない正しい言葉を使っていきたいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考文献
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典