●更新日:2023/08/04
・ダントツの1位だったね
2位以下と大きく差をつけて首位であるときに、
よく見るこの表現です。
実は、間違いだと知っていましたか?
今回は「ダントツ」について、見ていきましょう。
ひとことで表すと
・断然トップ の略
・ダントツと断トツは同じ
・ダントツの1位 は二重表現のため誤用
詳しい解説
断然トップ の略
まず、「ダントツ」とは、
「断然トップ」の略です。
断然トップ の意味
・2位以下を大きく引き離して、トップの座にあること
・他を大きく引き離して、首位にある意味の俗語
(例) ダントツの優勝
断然 の意味
・固く決意して物事を行うさま・きっぱりとした態度をとるさま
*****(例) 断然こちらを選ぶ。断然反対だ。
・程度が他とかけ離れているさま
*****(例) 観客は断然20代が多い
“断”をカタカナにして、
ダントツ と書くことも多いです。
断トツ・ダントツはどちらも同じ意味で、
どちらで書いても問題ありません。
よくある誤用
ダントツ を使う場合に、よくある間違いがあります。
- ダントツの1位
ダントツ だけで、
2位と大きく引き離して1位という意味です。
しかし、ダントツを“他を大きく引き離している”
という意味で捉えた場合に使うと、この間違いをします。
二重表現のため誤用です。
同様の理由で、ダントツのトップも間違いです。
× ダントツの1位
× ダントツのトップ
- ダントツの最下位
他に大きく離されて最下位である
と伝えたい場合に、使う人がいます。
ダントツは、断然トップの略。
つまり首位(トップ)を表す言葉です。
最下位を表すのは、矛盾するため誤り。
類語と言い換え
ダントツの1位と言いたくなりますが、
二重表現のため誤用です。
断然 のように、
“他と大きく引き離して”の類語を紹介します。
ぶっちぎり
他を寄せ付けない
*
群を抜いて
ずば抜けて
突出した
抜きん出た
一際
(例)
◯ ダントツの人気
◯ 圧倒的な人気
◯ ぶっちぎりの人気
まとめ
今回は「ダントツ」について、見てきました。
二重表現である“ダントツの1位”使いがちです。
誤用なので、注意していきたいですね。
参考文献
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典
・現代カタカナ語辞典