夜の食事は、夕ご飯・晩ご飯・夜ご飯…と、
いくつか言い方があります。
普段意識していないかもしれませんが、
よく使っているのは、どれですか?
実は、この3つのなかで
1つだけ、最近生まれた言葉があるんです。
今回は、晩ご飯・夕ご飯・夜ご飯の違いについて、
学んでいきましょう。
ひとことで表すと
*朝に対する言葉は、夕・晩
・夜ご飯は、2000年以降広まってきた言葉
詳しい解説
夜の食事は、一般的に 晩ご飯・夕食 といいます。
辞書には、晩ご飯と夕飯は載っていますが、
夜ご飯 は書かれていないって、知っていましたか?
夜ご飯 は、ここ20年ぐらいで広まってきた言葉なのです。
一度は見たことがある、永谷園のみそ汁も、
“あさげ・ひるげ・ゆうげ”ですよね。
よるげ ではなく、ゆうげ なんです。
旅館やホテルでのご飯は、朝食・夕食といいますね。
夕・晩・夜の違い
まず、夕・晩・夜の意味を見てみましょう。
日が暮れかけ、夜になろうとする頃。夕暮れ。夕方
晩
夕方・夕暮れ
日が暮れてから、人がまだ寝ずにいるような夜のはじめの方。
夜
日没から日の出までの間。
太陽が沈んでから暗くなっている間。
もともと日本人は、
長く1日2食の生活だったという歴史があります。
2食の場合、朝食べてから何も口にしないので、
夕方には、腹ペコですよね。
朝 | 夕・晩 |
朝ごはん | 夕ご飯・晩ご飯 |
朝食 | 夕食 |
こうして見ると、朝 に対する言葉は、夕 や 晩 だとわかりますね。
夜ご飯は2000年代に登場
しかし、2000年以降、
“夜ご飯”が、広く使われるようになってきました。
背景として、夕方に食事をすることが減り、
もう少し遅い時間帯にご飯を食べるようになったことが、関係しているようです。
また、これまでは1日を分けるとき、
朝昼晩 や 朝夕と いい、朝夜とはあまりいいませんでした。
徐々に、朝昼夜・朝夜 に、変わりつつあるのかもしれません。
夜食はおなじみ
ちなみに、夜食 という言葉は、昔からありました。
晩ご飯の後、夜遅くに食べる軽食ですね。
主に、勉強中の学生や、深夜まで仕事をする人が、
小腹の空いたときに食べるもので、晩ご飯ではありません。
まとめ
今回は、晩ご飯・夕ご飯・夜ご飯について、見てきました。
そういや、薬も1日3回飲むときは、
朝・昼・夕が多いですね。
生活の変化によって、
言葉も夕方から夜へと、変わっていることがわかりました。
参考文献
・広辞苑第6版
・明鏡国語辞典
・ブリタニカ国際大百科事典
・日本人が気づいていない ちょっとヘンな日本語